フォーラム・シンポジウム

2025年 寒さが守るこの星の生命~天売島から始まった世界“海”紀行~

 天売島在住の自然写真家・寺沢孝毅さんを招いて、北海道新聞野生生物基金のネーチャーフォーラム2025「寒さが守るこの星の生命~天売島から始まった世界“海”紀行~」を9月5日、札幌市中央区の北海道新聞社交流スペース「DO-BOX EAST」で開催しました。

 自然豊かな天売島の現状から説明、最も繁殖しているウトウの膨大な巣穴をとらえた空撮画像や、絶滅危惧種のウミガラス、ケイマフリのふ化など珍しい画像の数々を紹介してくれました。


会場の様子

 

 また、北極の数え切れないほどの群れをなしたイワシとそれを狙うシャチや南極のペンギンをとらえた迫力ある動画から、流氷がもたらす植物プランクトンが寒さと豊かな生物を支えている仕組みを説明、極地の氷が20年前と比較して激減している画像から豊かな生命が危機にさらされている現状を訴えました。

 来場者からは「素晴らしい映像で感激しました」「またこのような機会を設けて欲しい」と大変好評なフォーラムでした。


スクリーンの前で熱弁をふるう寺沢さん

2025年 カムイの生命と大地

 北海道新聞野生生物基金のネーチャーフォーラム2025「カムイの生命と大地」を7月12日、札幌市中央区の北海道新聞社交流スペース「DO-BOX EAST」で開催しました。
 講師は北海道を中心に自然や野生動物を被写体に活動する写真家・山本純一さんで、撮影秘話を交えて披露して頂きました。


フォーラムの様子

 前半は、北海道の夜空に輝く星々と彗星の美しい写真の数々を披露していただきました。地球を周回する人工衛星の軌道が、さながら写真の「キズ」のように見える作品では、自然の保護・保全の必要性が空にも及んでいる現実を紹介。後半は、野生動物たちの親子の情があふれる子育ての様子など、軽妙なトークを交えて楽しく語ってくれました。
 来場者からは、「大変有意義な会でした」「北海道の大自然保護の大切さを痛感した」などの感想が寄せられ、大変好評なフォーラムとなりました。


エゾシカの親子

2024年 北海道の動物園水族館 9園館プロジェクト


約40人が来場したネーチャーフォーラム2024

 北海道新聞野生生物基金のネーチャーフォーラム2024「北海道の動物園水族館9園館プロジェクト」が8月31日、札幌市中央区の道新プラザDO-BOXで開かれました。
 酪農学園大学・金子名誉教授と旭山動物園・坂東元統括園長が講師を務め、大雨によるJR不通で参加できなかった釧路動物園を除く道内8つの動物園・水族館の飼育員らが、雨の中、来場した約40人を前に野生生物の保護や保全活動について発表しました。
 9園館プロジェクトは、道内の日本動物園水族館協会に加盟する動物園と水族館が連携して、野生生物の保全に関する調査研究、情報共有や普及啓発活動を行うというもので、職員の合同研修や施設の相互利用なども目指す新しい取り組みです。北海道新聞野生生物基金では、今後も同プロジェクトの活動に注目していきたいと思います。


フォーラムに参加した動物園・水族館の参加者と金子さん(中央右)、坂東さん(中央左)

 

9園館プロジェクトで取り組む「北海道産いきもの保全プロジェクト


 北海道内の動物園・水族館の施設8園館で立ち上げた「北海道産いきもの保全プロジェクト」に「AOAO SAPPORO」が加わり、9園館での活動となりました。
 北海道は、日本の中でも独自の貴重な生態系が築かれています。9園館が協働で持続可能な生物多様性の保全に向け、北海道に生息している生物や環境の域内・域外保全活動を積極的に実施していきます。

 活動内容は、
・北海道の野生生物の域内保全・域外保全に係る活動
・北海道の野生生物の保全に係る調査・研究
・北海道の野生生物の生態や自然保護についての教育普及啓発
・職員の相互研修
・施設の相互利活用
などです。

「北海道産いきもの保全プロジェクト公式Instagram」 https://www.instagram.com/hokkaidousan.ikimono/